Open Source 〜使用機材・システム概要

2006年,個展,展覧会出品

個展会期中に開設されたWebサイト(左写真)では、ライブカメラで日々変化する会場の様子を見ることができる。また、このサイトより会場の遠隔操作やメッセージの
送信など、閲覧者も参加できるシステムを構築した。このサイトのリンクをクリックすると個展会場へ以下のコマンドが送出される。

・ペンギンの目が光る
・さかい君を呼び出す
・メッセージを送る
「ペンギンの目が光る」ならば、リンクのクリックで、実際に会場に設置された巨大ペンギンの目を光らすことができ、その様子はライブカメラで確認することができる。このサイトはPCからだけではなく携帯電話からのアクセスも可能にした。

 

 

Webサーバー
自作機
機能:会場Webカメラ画像保存・Webサイト表示、Webからの遠隔操作中継
OS:Vine Linux 3.2
CPU:Pentium4 1.8GHz

 

カメラサーバー
IBM Aptiva2197
機能:USBカメラ接続、カメラ画像取り込みはListCamを使用、会期前半はプリントサーバーとしても使用
OS:Windows XP
CPU:Celeron 633MHz
USBカメラ:Logicool QV-4000

 

ペンギンの目コントローラ・プリントサーバー
Apple Machintosh G4 M5183
機能:ペンギンの目を光らす、Webカメラ閲覧者のデータ印刷、Webサイトから会場へのメッセージ印刷
OS:Fedora core 4 (Linux)
CPU:PowerPC G4 533MHz
プリンタ:EPSON PM-950C 114mm幅 普通紙ロール

 

 

会場内モニタ機

自作機・モニタ部はIBM PS/55 5530T
機能:会場Webカメラ画像表示
OS:Knoppix Linux 3.8
CPU:Athlon 1GHz

 

Webカメラへ映し出された静止画像はカメラサーバーから5秒ごとにWebサーバーへFTP転送される(ListCamを使用)。Webサイト閲覧者はWebサーバーへ転送された画像を見ることになり、画像はタイムラグを含めて約10秒で画像の自動更新される。
またWebサーバーでは30分毎に自動的に画像を記録保存しサムネイルを作成、過去の画像をサイトから閲覧することが可能となる。

覧者がサイトを訪れると、日時、ホスト(プロバイダ)名、IPアドレス、ブラウザ名がWebサーバーへ記録され、写真のように、モニタへ映し出される。ま
た、その情報は直ちにプリントサーバーへ転送・印刷される。Webサイトから送信された「メッセージ」も同様に印刷される。
この時点で私が気付けば、カメラの前へ立つなど、閲覧者へサービスが行える。

 

サイトからの遠隔操作
CGIから直接Linuxコマンドを送出する術がわからなかったため、以下の方法をとった。
1.各遠隔操作用のtempファイル保存ディレクトリを作成し、ディレクトリ監視スクリプトをバックグラウンドで実行させる。
2.サイトで遠隔操作ボタンをクリックするとデータを各遠隔操作用の保存ディレクトリへtempファイルを一時的に保存。
3.tempファイルが作成されると監視スクリプトが反応し各遠隔操作用シェルスクリプトを実行

 

 

●「ペンギンの目が光る」シェルスクリプトの流れ

・Linuxが動いているMacG4へssh自動ログイン
・eject CDトレイを開く
・eject -t CDトレイを閉じる
・tempファイル削除

CDトレイの開閉により、MacG4へ取り付けたセンサ(写真)が反応し、ペンギンの目に組み込んだ蛍光ランプ(写真)が点灯(15秒ほどで自動消灯)。防犯用のセンサーライトを改造した。

 

●「アクセスログおよびメッセージの印刷」シェルスクリプトの流れ


・j2pl.plを実行し、テキストファイルのアクセスログをPost Script へ変換
・Linuxが動いているMacG4へssh自動ログイン
・アクセスログPSファイルをMacG4へ転送
・lpr コマンドで印刷
写真はプリントアウトされたデータ。アクセスに応じ吐き出されるデータが増え、作品の形状に変化を与える。

 

●「さかい君を呼び出す」シェルスクリプトの流れ

・WebサーバーのCDトレイをeject(-t)コマンドで開閉。
 ・これに気付いたさかい君がカメラの前へ顔を出す。