白馬岳(2932m) 2号雪渓
2007年6月 丁卯日
白馬岳(2932m) 2号雪渓 晴れ
メンバー アニ
05:50 猿倉
09:42 白馬岳
10:21 ドロップイン
11:04 白馬尻
12:05 猿倉
2週前にも来たのだが、そのときは雷雨のため白馬尻で敗退していた。今回はどうしても滑りたい。幸い好天にも恵まれ、目指す2号雪渓が駐車場から見える。後は腹をくくれるかの問題である。いつもは必ず持つのだが、軽量化のためビバークセット、スコップ、滑るときには荷物となってしまうシールは置いていくことにした。私にとって2号雪渓は完全にエクストリームに属する、少しでも滑りに集中したかった。
白馬尻に出た、前回と比べて雪が減り雪面も荒れてきている。ツボ足でもくもくと歩き、葱平への急登でアイゼンをつける。
小雪渓を詰めれば稜線だ、2号雪渓入り口に立つケルンが見えると一気に緊張が高まる。子供の頃に注射の順番を待っている気持ちに似ている。「どうしよう、もうすぐ順番だ。」
ケルンの横から雪渓を覗き込んで見る、相変わらず急な斜面だ。「今日の所は無かったことにしようか。」などという気持ちが鎌首をもたげてくる。
準備をしたものの中々踏ん切りがつかず、稜線を滑って気を紛らわせたりした。結局エントリーするのに30分かかってしまう。
出だしでの転倒は許されない、慎重に雪渓中央部にトラバースしていく。フォールラインに入った所で最初のジャンプターン、続けて数ターンすると傾斜が大分落ち着く。緊張も緩み振り返って写真を撮った。
下っていくと立て溝の斜面になり、スピードをおさえた大きなターンで対応していく。ノドにはシュルンドが口を開いていた。上級者なら飛ぶことも出来るのだろうが、当方にはそんな技術も度胸もない。一旦板を外して通過。
まだ雪は続いているが、うちのバンディットは女の子だしキズモノにしたくない。今シーズンはこれにて御役御免、この後の山行はヘッドを使う予定である。
アニ 記