宝永山(2693m) 御殿場口

富士山

宝永山 山スキー
宝永山(2693m) 御殿場口 晴れ

メンバー アニ 
07:53 太郎坊トンネル 
12:20 宝永山
12:56 ドロップイン
14:01 太郎坊トンネル

 今シーズンは富士山でパウダーを滑りたいと思っていた。そんなチャンスが来たようなので、蒲原山から下山しその足で富士山に向かうことにする。
境川PAで車中泊した。目覚ましに起こされるが、昨日の疲れと睡眠不足もあってダルイ朝をむかえる。御坂から川口湖、山中湖を経由し太郎坊入口に到着。同じようなことを考えている人達の車がすでに何台も止まっていた。急いで準備をして出発。10cm程の新雪が積もっていて期待出来そうだ。トレースを辿り樹林帯を抜けると富士山が目の前に現れる。自分の足元から、せり上がっていく富士山というのはまさに絶景。他の登山口からではこういう感覚の景色は味わえない。
 二ッ塚に向かっている先行者のトレースと別れ、足首程のラッセルをしながら黙々と登っていく。歩き出しでは体が重かったが、調子は徐々に上がってくる。考えてみれば富士山でシール歩行は初めてである。担ぐのが当り前のため、シールを持ってきたことさえなかった。風が出始め、二合八勺あたりから傾斜が増してくると、さらに強い風が吹付けてきた。一度突風にあおられて転倒してしまう。
目標は宝永山だが、早い段階でアイゼンが必要になるようなら、一旦下り二ッ塚に登り返すつもりでいた。後続の2人パーティは強風に嫌気がさしたのか滑降準備にはいったようだ。手はかじかみ、鼻は取れてしまいそうだが、これならまだ大丈夫だ。シュカブラが気になり出すがシールは良く利いてくれる。
 大きなジグザグを切りながら高度を稼ぎ、どうにか火口のフチまであと少し、という所まで来た。すでにクトーを使っていたが非常に堅い斜面に出てしまい、板をデポしてアイゼンで最後は登り上げた。穏やかな日和であれば「今、富士山にいるんだけどさ・・・」などと、富士山が見えるであろう友達に電話をするつもりでいたが、とんでもない。写真を撮り早々に退散する。
 デポまで戻り滑降準備をする。強風に飛ばされないよう、装備にセルフを取りながら作業しているため、まったくややこしい。態勢が整い、いざドロップイン。ソフトシュカブラにバランスを崩したりするが、富士山でパウダーをゲット。広大な1枚バーンにターンを決めていく。二ッ塚鞍部まで下ってくるとさすがに足が張ってくる。追打ちをかけるように、新雪がパックされていて力任せのコントロールで、足は完全にパンプアップしてしまった。
 樹林帯下部で1組のストック(3段式)を拾った。車道に出た所で片付けをしていたパーティに、ストックを落とさなかったか尋ねると、これがビンゴでありました。

アニ 記

宝永山 山スキー
宝永山

宝永山 山スキー
今まさに滑りださん