乙妻山(2318m) 北東面

信越・妙高

2007年月 己丑 日  

乙妻山(2577m) 曇り時々雪

メンバー アニ
06:34 戸隠大橋P
08:35 佐渡山南コル
09:44 北東斜面出合
12:55 乙妻山  
13:25 ドロップイン
13:57 北東斜面出合
15:26 佐渡山南コル
15:49 戸隠大橋P

蓼科、白根と足慣らしをしたにもかかわらずその後またゲレンデで週末を過ごしてしまう、気がつけばもう2月も終わりであるどこかに行かなければ。という訳で今回は、一度訪れてみたかった乙妻山に登ることにした。日本でも有数の斜面と言われる北東面、どんなところなのか楽しみである。


前夜出発し車中泊、関東地方の海に面した町に住む者にとっては長い道のりである。3時間の仮眠をとり起床、カップ麺をすすったら気合を入れて出発だ。


本当はしばらく林道を行くのだが、駐車場裏手の林に突入してしまう。途中で間違えたことは分かっていたが、今回は大枚をはたいたニューアイテムGPSを懐にしのばせてあるので強気である。


佐渡山南コルへの登りで古いトレースに合流、下から1人スキーヤーが登ってきている。ペースが速くすぐに追いつかれてしまった。きつかったがこちらもペースをあげ歩調を合わせる、私よりかなり年長だが健脚である。
聞けば東京から高速を一切使わず来たというから驚きだ。(以下シタミチさん)
佐渡山南コルで一旦シールをはがし、氷沢川までのわずかな滑りを楽しむ。流れが出ていて焦るが、今にも落ちそうなスノーブリッジを渡ることができた。ここに何度も来ているシタミチさんによれば、この時期にこんなに雪がないのは初めてだという。いつもなら完全に川は埋まるそうだ。シールを着け北東斜面出合を目指す、細かくアップダウンがあり結構辛い。


出会いに着いたが斜面を見ることはできない、ここから1000m近くの標高差を考えるとしっかり休みたったが、シタミチさんはすぐに歩き始めたので私も続いた。ラッセルを交代しながらドンドン登っていく、時々雲が薄くなり明るくなるがそれ以上好転することはなかった。
視界が利かなかったため乙妻山によりすぎてしまったらしく、急斜面をトラバースして高妻とのコルへ向かうが、板が横滑りしてしまい中々進めない。体力的にもきつくシタミチさんに完全に遅れをとってしまった。コルからトレースをたどり、シタミチさんの待つ乙妻山山頂に到着。乳白の世界でまるで展望はない。


すでに滑降準備をするシタミチさんに撮影をお願いした。


私はおにぎりを食べ、少しのんびりモードで体力の回復をはかる。程なく華麗なターンを決めてシタミチさんは尾根の向こうに消えていった。


さていよいよ私も滑降開始である、慎重に稜線をこなしてコルから北東斜面に滑り込む。ホワイトアウト気味でバランスがとりにくいためオープンバーンはさけ、岳樺の疎林を目印にしてショートターンを楽しむ。雪質は最高だ。楽しい時間はあっという間に終了、今度は天気のいい時に再訪したいものだ。


北東斜面出合からシール歩行で佐渡山南コルを目指す、ロンドン橋は落ちずにすみ最後のひと踏ん張りでコルまで登りきると完全にホキてしまった。ここでシールをはがし戸隠大橋まで最後の滑りだ。

アニ 記