立山から黒部へ(タンボ平)
メンバー:さかい(単独)
天気:24日 雪 25日 快晴
5月24日
扇沢から黒部ダム経由で室堂へ。
みくりが池温泉 (泊)
5月25日
8:00 みくりが池温泉 発
8:20 室堂山荘
9:10 一ノ越 着
9:30 一ノ越 発
11:20 稜線
11:40 東一ノ越 着
12:20 タンボ平へドロップイン
13:10 黒部平駅 着 → 帰宅
平日なのでアルペンルートは比較的空いていましたが、中国からのツアー客が多かったですね。室堂付近は雪でした。雪の大壁でも観光しようかと思っていましたが、雪のため中止。徒歩での立入禁止でした。
本日のお宿はみくりが池温泉です。季節外れの雪見温泉となりました。お食事は山の奥にあるにもかかわらず想像以上に充実しています。
まだまだ余裕がありますが、この後悲劇が待ち受けていたのでした。
昨日までの雪で東一ノ越へ向かう夏道の痕跡・トレースが見当たらない。ここで大きなミスを犯してしまう。写真中の矢印を東一ノ越と勘違いしてしまった。
ほぼ水平に斜面をトラバースしていったが夏道の痕跡は見当たらない。歩き進むうちに岩場へ出てしまい、さらに傾斜もきつくなり歩行が難しくなってしまった。何度か足をとられ滑落しそうになる。とにかく歩けるルートを探さなくてはならない。
1時間近く岩場をさまよった。水平に進むことを断念し少し下ろうとした時だった、アイゼンが岩に引っ掛かり、大転倒!! この傾斜で滑落せずにいられたことは不幸中の幸いだ。
しばらくの間、放心状態。
怪我は、、、
左膝が痛い、、、
ウェアが破れ血の滲んだ膝が見えている、、、
動ける?、、、大丈夫、立てる、歩ける。
ハイマツがクッションとなり怪我は左膝を擦りむいた程度で済んだ。
このまま引き返すことも考えたが、時間は午前10時30分、まだ余裕がある。予定通り東一ノ越を目指すことに。しかし、この転倒で斜面に対する恐怖心が増し、足がすくみなかなか前へ進めなくなってしまった。
とにかく稜線を目指す。途中何羽か雷鳥に出会ったが、何の慰めにもならなかった。
「本当に東一ノ越まで行けるのだろうか?」
「 無事に帰れるのだろうか?」
不安が頭をよぎる。
11時20分。やっとのことで東一ノ越到着、ではなかった。ここは勘違いしていた稜線上のポイント。標高2600m付近。東一ノ越よりかなり北西側。タンボ平が一望できる。
越は遥か下方、矢印付近。幸いにも稜線上は岩場ではなく歩きやすそうだ。
11時40分。東一ノ越到着。
「ここまで来れば帰れる」
怪我をした膝も痛みはあるものの滑走に支障はなさそうだ。軽く昼食をとり滑走準備。
本来ならばタンボ沢方面へ滑り込みたいところだが、心身ともにコンディションが悪い。無事に帰ることを目的に写真のようにトラバース。
標高1800m付近は平坦で雪質も悪く、思うように進めません。